プレスネット記事 検索 共通老化による免疫低下 ヒトの免疫には自然免疫と獲得免疫があります。自然免疫はいろいろな病原体や異物を感知して排除する仕組みで、獲得免疫はコロナウイルスなど特異的な病原体を記憶し、出会ったときに効果的に排除する仕組みです。両者の免疫が相互に補完して私たちの体を守っています。加齢とともに免疫機能も低下しますが、獲得免疫の機能が著しく低下することが分ってきました。その機能は20歳代が頂点で、40歳代で半分に低下するとされています。漢方では老化による様々な変化に対応する処方が多くあります。代表的な処方として、補中益気湯、十全大補湯、八味地黄丸、小建中湯などが上げられます。また、高齢者・虚弱者などの低下した免疫力のアップには生体の抗体産生能力を強くサポートする炮附子(ほうぶし)や麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)が優れています。 バックナンバー・病後の回復補助・vol.363 むくみが気になる方に・vol.362 ストレスに対する漢方呼吸器記事がありません。記事がありません。バックナンバー・・・循環器冷えは万病の源 美容の大敵と言われるセルライトも冷え症が作り出しているとしたら驚くでしょう。セルライトの正体は脂肪組織に不必要な水分や老廃物がついて塊状になったものでむくみを伴います。また、冷えは低体温につながりますが、現代人は低体温の人が大変多くなっており、35℃台の人が増えています。低体温は、免疫力の低下、感染症、アレルギーを引き起こし、基礎代謝も低下して太り易くなります。さらに、ガン細胞も発生し易くなります 冷え症のタイプ別改善法 〇熱エネルギー不足タイプ 筋肉量や運動量が少なく胃腸が弱く、食生活が偏っています。胃腸の働きを高め、身体を温める人参、白朮、茯苓などを配合した漢方を用います。 〇血液ドロドロタイプ 血液の巡りが悪いため、全身に熱エネルギーがいきわたりません。血流を改善する当帰、川芎、紅花などを配合した漢方を用います 〇自律神経乱れタイプ ストレスの影響で交感神経が優位になり、血管が収縮して血流が悪くなります。近年、多いタイプです。自律神経を整える柴湖、香附子、薄荷などを配合した漢方を用います。 〇水分過剰タイプ 水分の排泄が悪く、熱を冷やしています。水分代謝を改善するい沢瀉、猪苓、ハトムギなどを配合した漢方を用います。 バックナンバー・冷え症のはなし・記事がありません。・消化器便秘 昔から快食、快眠、快便は健康のバロメーターと言われています。しかしながら、近年、食生活の欧米化、ストレス社会、運動量の減少によって便通異常を訴える方が増加しています。いわゆる刺激性の下剤は効果は強いですが、使い続けることによって腸が刺激に慣れていまい、最終的には効かなくなります。さらに、腸内のガスの排泄が滞り、腹部膨満感という合併症が発現します。すなわち、腸の蠕動(ぜんどう)運動が自発的に起きることが根本的な体質改善につながります。 便秘のタイプ別漢方 近年の便秘は腸の冷えが原因と考えます。腸を温めることによって自発的な蠕動運動が始まります。温める性質の生薬が配合された温脾湯(おんぴとう)で冷えを改善すると腸の緊張が和ぎ、スムーズに排便できます。一方、うさぎの糞のようなコロコロ便はストレスにより腸液の分泌が低下しています。腸を潤す潤腸湯(じゅんちょうとう)が適しています。また、便が細く、途中できれたり、残便感が残る場合は自律神経のバランスが崩れています。自律神経のバランスを整える九味檳榔湯(くみびんろうとう)が適しています。 バックナンバー・記事がありません。・・腎記事がありません。記事がありません。バックナンバー・・・代謝・内分泌記事がありません。記事がありません。バックナンバー・・・血液記事がありません。記事がありません。バックナンバー・・・神経・脳、脳神経片頭痛・緊張型頭痛と漢方 片頭痛は男女ともに20~50歳代の働き盛りに多く、そのメカニズムは完全には解明されていませんが、ストレス、三叉神経の刺激、痛み物質関連ペプチドの発現、長時間の同じ姿勢による血流の悪化などが考えられています。一般的には鎮痛薬の頓服による治療が行われますが、使い過ぎによる薬物乱用リスクがあります。漢方医学では頭痛の原因の多くは血行不良や水分バランスの乱れによって起こると考えます。原因や症状、体質にあった漢方薬を選択することで頭痛の頻度を減らすことが可能です。 漢方処方 慢性頭痛の診療ガイドラインによると、漢方薬の効能に関して科学的エビデンスが集積されています。具体的には、呉茱萸湯(ごしゅゆとう)、桂枝人参湯(けいしにんじんとう)、釣藤散(ちょうとうさん)、葛根湯、五苓散(ごれいさん)の5処方が有効として挙げられています。一方、難治性の頑固な頭痛には頭部の気血うっ滞、上気、水毒を改善する清上蠲痛湯(せいじょうけんつうとう)が用いられます。 バックナンバー・記事がありません。・・膠原病記事がありません。記事がありません。バックナンバー・・・小児記事がありません。記事がありません。バックナンバー・・・外科・周術期記事がありません。記事がありません。バックナンバー・・・整形・運動器冬場に悪化した肩・首の痛み 冬場の冷えの影響もあって、痛みの症状が強くなっている方が増えているのではないでしょうか? 冬場の痛みは冷えにより筋肉のこわばりが増悪するといった特徴があります。その結果、血液の流れが悪くなり、神経からのしびれを生じます。 鎮痛薬や湿布などは一時的に症状を抑えるだけで根本治療になりません。血液の流れを改善し、筋肉の動きを改善することが大切です。 漢方処方 肩こりには葛根湯が効くとよく言われますが、葛根湯には咳止めに効果のある麻黄が含まれており、心臓への負担が増すため、長期投与に向いていません。 一方、独活葛根湯という処方には麻黄の分量が少なく、筋肉の痛みとこわばりを和らげる独活が配合されており長期服用に適しています。 さらに血液循環を改善する地黄の配合により筋肉の動きを和らげる効果もあります。 雨や気圧によって痛みが増す場合は、水分代謝が悪化しているので、桂枝加朮附湯を併用します。お気軽にご相談ください。 バックナンバー・運動器の障害に活用できる漢方・記事がありません。・産婦人科男性不妊の現状と漢方 不妊といえば女性に問題があると思われがちですが、最近では、電磁波、ストレス、不規則な生活、加工食品の摂りすぎなどで男性不妊の方が増えています。 精子の基準は精液量、精子濃度、総精子数、運動率、生存率、正常形態率などで規定されています。疾患別でみると、造精機能障害が82%、性機能障害が14%、精路通貨障害が4%、となっています。 中でも原因のわからない突発性の造精機能障害が42%と最も多く、治療に難渋する場合も多いようです。西洋医学的な治療が難しい場合は、漢方薬が役立つ場合があります。 例えば、精子頭部の空砲形成には柴胡加竜骨牡蠣湯や補中益気湯の3か月服用で有意な改善を認めたという報告もあります。また、精子の運動率の改善には八味地黄丸や牛車腎気丸が選択されています。 精力や活力が低下している場合は鹿の角や亀の甲板を配合した活力勇骨丸を用います。 バックナンバー・月経前症候群と漢方・記事がありません。・皮膚乾燥を漢方で改善 空気が乾燥する冬は呼吸器と皮膚の乾燥を訴える方が多くなります。身体の乾燥は東洋医学的には水分と血液の不足が原因と考えます。漢方薬には乾燥状態の改善が期待できる処方が多くあります。 〇呼吸器 口が乾燥する、痰が絡む、咳が出始めると止まらないといった症状には肺を潤す漢方薬が適しています。 ◇麦門冬湯 ねばっこい痰で、せき込む方に。 ◇味麦地黄丸 慢性の咳で、空咳、息切れに効果があり、口が乾き、皮膚が乾燥してつやのない方に。 ◇生脈散 呼吸器を潤す働きに優れており、胃腸が弱い方に。 〇皮膚 空気の乾燥は皮膚にも及び、毛細血管を収縮させ皮膚への栄養が届きにくくなっています。 ◇当帰飲子 乾燥による皮膚の痒みの代表処方です。粉っぽく色の白い皮膚の方に。 ◇婦人宝 貧血気味で、冷え症、めまいなど血液不足が原因で皮膚が乾燥する方に。 ◇黄連阿膠湯 乾燥と赤身がかった炎症があり、夜間や就寝中にかきむしってしまう方に。 バックナンバー・ニキビと漢方・ニキビに対する漢方・記事がありません。泌尿器記事がありません。記事がありません。バックナンバー・・・耳鼻咽喉鼻の専門漢方 アレルギー性鼻炎、慢性鼻炎、蓄膿症、鼻づまり、嗅覚障害など鼻には様々なトラブルがあります。抗アレルギー剤は即効性があるものの、眠気、のどの渇き、集中力の低下などの副作用で困る場合があります。漢方薬は即効性がないと思われがちですが、のど、鼻、目などの炎症を抑える生薬は数多くあり、眠気やのどの渇きなどの副作用もなく安心して服用できます。一方で、体質改善効果のある生薬もあり、両者を併用することで、急性の症状を抑えつつ、体質を改善することも可能です。 即効性と体質強化の組み合わせ漢方 通鼻、文字通り鼻どおりをよくする白芷、辛夷。鼻炎、鼻汁への効果がある麻黄、葛根、羗活、独活、蒼朮。嗅覚異常を改善する黄耆。これらを組み合わせた麗沢通気湯加辛夷(れいたくつうきとうかしんい)が鼻トラブルの万能漢方になります。加えて、後鼻漏がある場合は桔梗石膏、粘っこい鼻汁、鼻粘膜が赤く腫れて鼻づまりが顕著な場合は辛夷清肺湯を併用します。年中アレルギーで悩まされる場合は鼻、のどの粘膜強化を目的とした玉屏風散、黄耆建中湯を併用して体質改善を目指します。 お気軽にご相談ください。 バックナンバー・漢方で花粉症対策・新型コロナウイルス対策・咽喉頭異常感症と漢方精神・神経不眠症に用いられる漢方薬 不眠症はいつの時代から発症していたのでしょうか? どうも江戸時代の中期で世情が安定してきた頃のようです。このころから人間関係での格式やしきたりがうるさくなり、今と同じようにストレス社会になったと思われます。現代では日本人の5人に1人が睡眠に対して問題を抱え、60歳以上にになると約3人に1人が睡眠問題で悩んでいると報告されています。 漢方薬は西洋薬のような強制的な眠りを誘導する働きではなく、自然な眠りを誘導することができます。睡眠薬による習慣性の問題や、早朝時の体のだるさ、ふらつきなどを気にされる方に安心して服用していただけます。 代表的な漢方薬 ●酸棗仁湯 不眠症のファーストチョイス、心身の疲れで眠れない、眠りが浅い方 ●黄連解毒湯 ストレスを強く感じ、興奮し易く、まれに不安感を感じる方 ●柴胡加竜骨牡蠣湯 抑うつや動悸を伴い、眠りが浅く夢見が多い方 ●帰脾湯 疲れすぎて眠れない、胃腸虚弱で、夜間によく目が覚めることが多い方 ●柴胡桂枝乾姜湯 寝汗、動悸、疲労倦怠感が強い虚弱体質の方 ●黄連阿膠湯 胸苦しさや皮膚のかゆみで眠れない、目がさえて眠れない方。 ●桂枝加竜骨牡蠣湯 心身の疲労感が強く、眠りが浅く、夜間によく目が覚めることが多い方 ●抑肝散加陳皮半夏 ストレスが発散できず神経が高ぶり、いやな夢をよく見る、睡眠時に歯ぎしりがはげしい方 ●黒逍遥散 更年期のホルモンバランスの乱れにより、のぼせやイライラなどの精神不安定な状態を伴う方 バックナンバー・ストレスにおすすめの漢方・男性更年期障害・記事がありません。眼記事がありません。記事がありません。バックナンバー・・・歯・口腔体臭・口臭の気になる方へ 汗ばむ季節になると、体のニオイが気になります。ニオイで察知できる不調や病気として、腐った肉のようなニオイは歯槽膿漏などの口腔系、肺や気管支などの呼吸系、鼻炎や蓄膿などの鼻系の関与が、腐った卵のようなニオイは消化不良によるもので胃腸系の関与が考えられます。一方、若くして加齢臭のようなニオイがする場合はストレス臭といって、ストレスで活性酸素が増加し、皮脂腺から加齢臭の原因とされるノネナールが分泌されるためです。 体臭は異常を知らせる危険信号です。たかが体臭と軽視せず、根本的な原因を取り除く必要があります。 ニオイ取り漢方 〇口腔系 甘露飲、黄連解毒湯、三七人参など 〇呼吸器系 清肺湯、竹葉石膏湯、柴朴湯など 〇鼻系 葛根湯加川芎辛夷、荊芥連翹湯、麗沢通気湯加辛夷ななど 〇胃腸系 香砂六君子湯、人参湯、安中散、平胃散、茯苓飲合半夏厚朴湯など 〇ストレス系 柴胡疎肝湯、抑肝散加陳皮半夏、帰脾湯、柴胡加竜骨牡蠣湯など なお、すべてのニオイ系に対してクマ笹は消臭効果があります。 バックナンバー・記事がありません。・・