運動器の障害に活用できる漢方
高齢化社会を迎え、運動器に障害をきたし、介護が必要な方が増えています。
厚生労働省の調査で介護が必要になった原因の一番は関節疾患で、これが介護の入り
口になっていることが伺えます。今回は、増加する運動器障害に対してお勧めの漢方
処方をご紹介します。
○桂枝加朮附湯
患部が冷えると痛むもの。
関節周囲の血行不良が原因です。
○薏苡仁湯
起床時や天気が悪い日に重い痛みを生ずるもの。
湿度が高くなると関節周囲の水分が増えて神経を圧迫するのが原因です。
○牛車腎気丸
腰から下が冷えて重だるく痛むもの。
むくみや、夜間頻尿を伴うことが多い。
老化により、泌尿器と足腰が弱り、その結果、血行不良と水分代謝が悪化したことが
原因です。
○疎経活血湯
足腰がひきつる、刺すような痛み。夕方に痛みが増す場合が多い。
過度な運動や重労働など長年に渡り使い続けたことが原因です。
○独活寄生丸
高齢者や虚弱者の痛みで、慢性化している場合。
筋肉や骨が老化により弱くなったことが原因です。
これらの処方に気と血の巡りを良くする地竜や田三七人参を併用すると効果が上がります。