お腹の調子を整える漢方

古くより,漢方医学では薬食同源を実践してきました。この意味は「食べる」という行為を通じて、身の回りにある様々な素材を薬効のある「薬」や美味しい「食材」として認識し、その中で薬と食材の性質を併せ持つものを「食薬」として日常生活の中で活用してきました。また,近年では腸内細菌の研究が盛んに行われています。腸内環境は肥満や糖尿病、メンタル不調,免疫系の乱れなど全身の不調に関していることが示唆されており、健やかな「食」を通じて腸内細菌のバランスと多様性を保つことが大切です。年末からお正月にかけて飲食の機会が増え、胃腸に負担がかかっている方も多いと思います。食べ過ぎによる胃もたれ,お腹の張り、食欲はあるのに食べられないなど、不調のある方にお勧めの生薬をご紹介します。

山楂子(さんざし)

脂肪を分解する酵素を含んでいます。

麦芽(ばくが)

糖質を分解する酵素を含んでいます。

米麹(こめこうじ)

たんぱく質を分解する酵素を含んでいます。

この3種類を含んだ漢方薬が参楂神(さんざしん)になります。