めまいに用いる漢方薬

水分貯留や停滞を引き起こしやすい梅雨から夏場。この時期に増加する症状にめまいがあります。病的な水分貯留がめまいと関連が深いと考えられています。また、頭部への栄養不足、交感神経の高ぶり、加齢などもめまいを引き起こす可能性もあり、考慮する必要があります。ただし、脳出血や脳梗塞など危険なめまいでないことを確認する必要があります。

漢方処方

【沢瀉湯】

気圧の変化や寒暖差などで突然発症する方のファーストチョイスとして用います。

【連珠飲】

貧血気味で動悸を伴うめまいの方の処方です。めまいの症状に加えて立ちくらみを伴う場合が多いです。

【釣藤飲】

のぼせや高血圧などで頭部の興奮を伴うめまいの方の処方です。ストレス刺激に弱く、怒りっぽく、頭痛や目の充血などの症状があることも特徴です。

【滋腎通耳湯】

年配の方でのぼせやほてり、耳鳴りや難聴を伴う方の処方です。気候や温度に影響されず、発現するのが特徴です。

【半夏白朮天麻湯】

日ごろから胃腸が弱く、消化吸収力が低下している方でめまいの発現時には嘔気を伴う方の処方です。